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関税削減.com【EPA適用HSコード解説】

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貿易統計でプラスチック原料の相殺関税回避戦略

最終更新日2018年12月2日 By 河副太智 Leave a Comment

TBSニュースより米中貿易戦争の影響で中国産クリスマス用品の価格が上昇し、
中国市場と中国から仕入れる業者が大打撃を受けているとの報道がありました。

その理由として中国にて生産されるプラスチック製品は
アメリカ産のプラスチック原料(PE,PVC)を使用している物が多い事に原因があります。

アメリカと中国は互いに追加関税を発動しており、その中にプラスチック原料も
追加関税の対象となっております。

その為、中国自身が頼っているアメリカ産のプラスチック原料に
自ら追加関税を課した事により報復関税額分の仕入れ価格が上昇してしまうという
皮肉な結果になりました。

では実際に中国がどれほどアメリカからプラスチック製品を輸入しているのか
国際連合の貿易統計データベースから2017年度の年間統計データを見てみます。

上記グラフは中国がアメリカから輸入しているプラスチック(39類)の貿易統計です。
HSコード390110(一次製品のエチレンの重合体で比重0.94未満)
HSコード390120(一次製品のエチレンの重合体で比重0.94以上)
HSコード390190(一次製品のその他のエチレン)
HSコード390410(一次製品のポリ塩化ビニル)
HSコード390740(一次製品のポリカーボネート)
の多くを一次原料としてアメリカから輸入している事がわかります。
2018年度はもっと多くなっているのかと思います。
(当記事執筆時点では2018年度データはまだ得られないので少し前のデータになります)

米中貿易戦争の影響を避け、プラスチック原料の関税削減の対策として一番に
考えられるのは仕入れ国の変更かと思います。

上記グラフで一番多いプラスチック原料はHSコード390120(エチレン)なので
エチレンのキロ単価の安い国を探す為にも貿易統計を活用してみます。

以下のグラフは全世界のエチレン(HS390120)の輸出価格を重量で割った価格を
安い順に並べて表示したものです。

もちろん品質の問題もあるので単に安いからといって
その国からすぐに仕入れるというわけにはいかないかと思いますが、
品目コード別の貿易統計を活用するとこのようにどの国がどれ程輸出していて、
キロ単価平均がいくらなのかが一目でわかります。

情勢の変化による仕入れ先、売り先を探す際にはこういった情報を活用すると
より照準を定めた戦略構築が可能になるかもしれません。

その他の品目コードでも調査可能ですのでリクエストがあればお気軽にご連絡ください。

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Filed Under: 貿易通関統計

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