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関税削減.com【HSコード分類事例の解説】

世界のHSコード分類事例を用いた関税削減手法を紹介します。

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控除方式

金型輸出で関税免除 日タイEPA③積上げ方式

最終更新日2017年6月27日 By 河副太智 Leave a Comment

日本から金型をタイ向けに輸出し、タイで特恵関税を適用する場合の
シミュレーションがJetroセミナースライドで紹介されていましたので
シリーズ方式で数回に分けて紹介していこうと思います。

金型輸出で関税免除 日タイEPA②の続きです。

前回使用した原産地規則は控除方式を使用しておりますので
日本産の原料に対して全て国産である事の証明として
製造証明書、収穫証明書、宣誓書が必要になり手間が発生します。

その点積み上げ方式で考えますと一部の原料だけ国産証明をすれば
残りは国産であっても証明不要になります。

 

例えば以下の例をご覧ください。

 

 

積上げ方式で金型輸出

※Jetroセミナースライドより引用

 

 

1から12までの原料(一次製品)が日本産だとした場合
本来であれば全ての原料の原産性を証明する必要がありますが
上記のような積み上げ方式が考えると4から12までを
国産である事を証明すればそれだけで付加価値基準を
超える事が明らかになります。(※スライド右側の計算式を参照)

つまり1から3までの原料は国産だろうと外国産だろうと
原産地資格を満たす事になるので証明不要という事です。

 

製造証明書、収穫証明書、宣誓書はサプライヤーによっては
入手しづらいケースも多々あるかと思いますので
入手できるサプライヤーからの証明で原産地資格を満たせるよう
計算すればスムーズに原産地証明書の発行が進むかもしれません

 

不要な作業は極力減らすようにしたいですね。

 

 

Filed Under: FTA/EPA Tagged With: 1次材料, 1次製品, 2次製品, EPA, FTA, サプライヤー, 付加価値基準, 原産地証明書, 原産資格割合, 品目別分類規則, 控除方式, 積上げ方式, 証明書, 関税, 関税率, 非原産材料

控除方式と積上げ方式

最終更新日2017年6月23日 By 河副太智 Leave a Comment

原産地資格割合(QVC)の算出方法には
1.控除方式
2.積上げ方式

という二つの方法がございます。
どちらを利用しても各FTA/EPAの定める原産地資格割合の基準
(閾値)を超えるかどうかを判別しなければいけません。
これらはどちらの方式を採用して計算しても良いので
取引形態によって使いやすいほうを選択してください。

 

ではそれぞれの特徴を紹介します。

 

まず簡単に説明すると
控除方式は原産材料の価格を証明できない場合に使用し
積上げ方式は非原産材料の価格を証明できない場合に使用します。

 

1.控除方式
非原産材料価格VNMを算出し、
FOBに対する割合(QVC)を算出する方法

メリット:原産材料の価格の根拠を出せなくても
原産地規則を満たせる可能性が高くなる

デメリット:非原産材料の価格等を証明する必要がある

 

図解控除方式

※経済産業省セミナースライドより引用

この控除方式の特徴は原産材料の証明が難しい場合に有効です。
非原産材料の価格を容易に求められればFOB価格から非原産材料価格を
引くだけで付加価値基準(QVC)を満たすかどうかが判明します。

※材料単価の決定方法はそれぞれの企業の採用する会計基準に
合わせる形になります。

 

2.積上げ方式
原料などの材料費ではなく労務、経費、利益などの非材料費
(原産国による付加価値)を足していってそこで閾値を超えれば
原産品となるが、越えなければそこに閾値を超えるまで
証明しやすい原産材料費を足していく

メリット:原産性を証明しやすい原産材料だけ証明すればよい
デメリット:原産材料の価格を証明しなくてはならない

 

 

図解積上げ方式

※経済産業省セミナースライドより引用

産品のFOB価格のうち、生産コスト、経費、利益等の非材料費を足していき、
上記図のケース①にあるように非材料費のみで付加価値基準を超える場合
全ての原産材料を非原産材料とみなしても付加価値基準を超えるので
原産性の証明を最小限にできます。

ケース①のように非材料費だけでは付加価値基準の閾値を超えなければ
原産性を証明しやすい原産材料を選んでそれを足していく事ができます。

但し、非材料費(労務費、諸経費、利 益等)を付加価値分に足すのであれば
当該価額を証明する資料が必要です。

 

 

このようにどちらにもメリットデメリットがありますので
貿易形態や貨物の種類によって使い分けするのがベストでしょう。

Filed Under: FTA/EPA Tagged With: 1次材料, 2次製品, EPA, FTA, QVC, 付加価値基準, 原産地規則, 原産地証明書, 品目別分類規則, 実質的変更基準, 控除方式, 積み上げ方式, 積上げ方式, 積上方式, 経済連携協定, 計算方法, 関税, 閾値

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