• Skip to primary navigation
  • Skip to main content
  • Skip to primary sidebar

関税削減.com【HSコード分類事例の解説】

世界のHSコード分類事例を用いた関税削減手法を紹介します。

  • 電子書籍で読む
  • HSコードとは
  • 記事一覧
  • 著者紹介
  • English
  • 運営者によるサポート

原産地証明書

特恵税率適用に関する事後確認

最終更新日2020年1月6日 By 河副太智 Leave a Comment

「御社が以前輸入された貨物の原産地証明書について教えてください。」

原産地証明書を使用し、特恵関税での輸入を継続していると税関から
上記のような電話がある日突然かかってきます。
これは原産性を輸入後に確認する事後確認と言います。

当ブログで公開している内容は
いかに輸入貨物の関税を削減するかという目的で、
様々な手段を提供しておりますが、
輸入後に選択したこれらの手段が本当に適正だったのかどうか
事後に証拠を求められる事があります。

一番考えられる調査の対象としては
実質的変更基準
を満たす貨物であれば
実質的変更基準を満たしたという証拠を深く追及される事が考えられます。

例えばA国原産の貨物を原産地証明書を使用して特恵関税を適用する際
B国原産の材料を使用する貨物であったならばA国原産となるための
品目別分類規則を満たす必要がありますが
これを証明するにはB国の材料提供者との取引明細、送金履歴等
様々な証拠を求められます。

 

この要求はかなり厳格なようでして荷主様はこの事後調査の対象になると
大半は通常業務が停止する事になります。

税関HPの事後調査の根拠

この事後調査で原産地規則に反する申告であった事が判明すると
差額の関税消費税、過少申告加算税、重加算税等の支払い、
荷主様に対する信用の低下などなど様々はペナルティが待っています。

 

輸入申告時に実質的変更基準や品目別分類規則を満たすか
どうかというのはそこまで深く追及されず、意外とスッと通りますが
ここで油断してはいけません、通った後の事後調査が厳しいんです。

 

ご注意ください。
安易な考えで原産地規則を満たす貨物だと主張しても
輸入通関時は問題なくても後で大変な思いをする事になります。

 

是非このブログを活用して原産地規則を正しく学び
特恵関税の恩恵を最大限に受けられるようかんばりましょう。

 

Filed Under: FTA/EPA, 一般特恵関税 Tagged With: EPA, FTA, GSP, 一般特恵関税, 事後調査, 原産地証明書, 品目別分類規則, 実質的変更基準, 特別特恵関税, 経済連携協定, 関税, 関税率

僅少の非原産材料(一般特恵)

最終更新日2018年4月6日 By 河副太智 Leave a Comment

一般特恵関税適用において実質的変更基準を満たすかどうかの問題で
些細な物ですが一つ有効な救済措置がありますので紹介します。

一般特恵では繊維製品にしか適用がありませんが
僅少(きんしょう)の非原産材料(デミニミス)という制度です。
特別特恵関税制度(FTA/EPA)では他の繊維製品以外でも有効ですので
是非覚えておいてください。

これは品目別分類規則で第三国からの原料を使用する際の条件が
満たされていなくても一定数量以下(10%以下)の第三国原料であれば
実質的変更基準を満たすものとしましょうという事です。

HS第50類から第63類の産品を特恵受益国で生産する場合、
品目別 規則を満たさない非原産材料を使用すると
一般特恵税率の適用はできないが、
品目別規則を満たさない非原産材料が僅少
(当該非原産材料の総重量が産 品の総重量の10%以下)
である場合は一般特恵税率の適用が可能。
(関税暫定措置法施行規則第9条第2項)

 

文章で説明しても伝わりにくいかと思いますので
税関セミナースライド25pを参考にします。

 

一般特恵 僅少解説

 

上記の例ではバングラディシュで生産された繊維製品
(HSコード50類から63類)を日本に輸入し、
バングラディシュ発行の原産地証明書を使用して
関税の減免税を受けようとする貨物です。

HSコード50類から63類と言われてもピンと来ないと思いますので
例として「ネクタイ」がバングラディシュで製造されたとしましょう。

ネクタイのHSコードは「6215」です。
そして上記の例では中国(第三国)から材料を入手し、
これを使用してネクタイを製造しております。

そうなるとこのネクタイは
バングラディシュ産がどうかの判断が必要になりますので
一般特恵関税の品目別分類規則を確認します。

ネクタイの品目別分類規則
※税関HP一般特恵の品目別分類規則リストを参考
HSコード6215のネクタイに対する右枠にある「紡織用繊維の糸からの製造」
というのがのが品目別分類規則になります。

すると第三国からの材料は糸しか認められないという事になります。
つまり中国からネクタイの生地(製織されたもの)を輸入し、
それを加工してネクタイにした場合品目別分類規則を満たさず
バングラディシュ産として
特恵関税の適用は受けられないという事になります。

しかし、僅少(きんしょう)の非原産材料(デミニミス)という制度を使えば
この中国産の材料がたとえ生地であったとしても
最終製品の重量の10%以下であれば実質的変更基準を満たす貨物として
バングラディシュ産として認められる事になります。

重量の10%以下の材料という事ですので
例えばネクタイの一部のロゴ部分は中国産の生地を使用しているとか
2種類の繊維をミックスさせて製織し、その中国産の部分の重量を
10%以下に抑えるといった工夫をすれば特恵税率の適用が可能となります。

頻繁に使う制度ではないと思いますが
知識の一つとして持っておいて損はないはずです。

 

Filed Under: 一般特恵関税 Tagged With: 2工程ルール, 僅少, 原産地証明書, 品目別分類規則, 実質的変更基準, 関税

課税価格の総額が20万円以下の場合

最終更新日2016年12月30日 By 河副太智 Leave a Comment

課税価格の総額が20万円以下の貨物の場合
一般特恵(GSP)の制度では原産地証明書の提出が不要となります。
(関税暫定措置法 施行令第27条第1項第2号)

課税価格の総額とはその貨物自体の価格、運賃、保険など
税関に申告し課税される価格の合計になります。

これが20万円以下ですと原産地証明書の提出が不要となります。

高い関税率の貨物の場合は非常にお得で
原産地証明書の発行手続きが不要ですのでお勧めです。

但し、この20万円以下の特例を使用する場合は
予め通関業者にその旨伝える方が良いかと思われます。

上記制度以外に一般特恵(GSP)では
税関長が物品の種類又は形状により
その原産地が明らかであると 認めた物品
は原産地証明書の提出が不要となっており、C特恵と呼ばれております。
C特恵の解説記事も参考にしてください。

これに類似する規定で特別特恵関税制度(FTA/EPA)にも
「輸入国が原産地証明書の提出を免除する貨物」という設定もありますが
現在これが適用する貨物はございません。

 

 

Filed Under: FTA/EPA, 一般特恵関税 Tagged With: EPA, FTA, HSコード, 原産地証明書, 税関相談窓口, 関税

HSコード選定の重要性

最終更新日2018年5月19日 By 河副太智 2 Comments

原産地証明書が有効である為には正しい原産地規則にしたがって
貨物が製造されている必要がある事は言うまでもありませんが
HSコードの選定に関しては原産地規則の理解以上に困難でしょう。

第三国から輸入した際の原産材料のHSコードから
原産地証明書発行国での加工でどのHSコードに変化するのか。

この変化するHSコードの選定を誤ると
原産地証明書自体が無効になる場合がございますので注意が必要です。

以下の税関セミナースライドをご覧ください。

HSの選定

上記の例ではナイフの製造工程を表しております。

ナイフの原料が採れたての鉱石であればHSコードは2601になります。

鉄鉱石HSコード
鉄鉱石    HSコード2601

 

その鉱石精錬する事によって鉄のインゴットになります。

鉄のインゴットHS7206
鉄のインゴット HSコード7206

 

そして最後に製品のナイフになります。

ナイフ HSコード8211

 

原料から製品までHSコードは3回変化しています。

2601
↓
7206
↓
8211

 

ではこの製造過程によるHSコードの選定を誤る
とどのような問題があるのでしょうか?

 

一般特恵関税の規則で第三国の原料をA国で加工して
A国原産のナイフとして認められるには
他の項からの変更が必要であるという一般ルールがあります。

上記の例で言えばナイフのHSコードは8211なので
第三国の原料を加工し頭4桁の変更があるので
鉄鉱石からでもインゴットからでも実質的変更基準を満たすという事で
A国産のナイフとして認められますが
もし新たに締結した特別特恵関税のルール(FTA/EPA)が発動し
ある特定の国が第三国になった場合に以下のようなルールがあったら
どうでしょう?

「ナイフの製造はHSコード2601から加工したものに限る」

もしこのような品目別分類規則があった場合、
第三国からくる原料のHSコードが指定されているため、
HSコード2601以外の原料を加工してナイフにしても
原産性が認められません。

HSコード7206のインゴットを原産地証明書発行国で加工しても
原産品として認められないという事になってしまいます。

HSコードの選定を誤るとこのような形で
原産地規則を破ってしまう可能性があります。

普段HSコードの選定を行わない方には非常に難しい分野ですので
通関士や税関に相談してから慎重にHSコードの選定を行ってください。

Filed Under: FTA/EPA, 一般特恵関税 Tagged With: EPA, FTA, HSコード, 原産地証明書, 品目別分類規則, 実質的変更基準, 税関, 関税, 関税率

エスケープ・クローズ方式による停止

最終更新日2016年12月15日 By 河副太智 Leave a Comment

以前の記事一般特恵の停止にて
一般特恵関税の卒業に関して解説しました。
今回はエスケープ・クローズ方式による特恵の停止についてお話します。

この記事執筆時点で我が国では
この方式による特恵の停止は行われておりませんが
目まぐるしく変化する経済状況ではいつなにが起きるかわかりませんので
名前だけでも知っていただければと思います。

エスケープ・クローズ方式による特恵の停止((関税暫定措置法第8条の3)を
ざっくり解釈すると

特恵税率適用により対象物品の輸入が増加し、
一定要件 を満たした場合に、物品、期間、必要があるときは
国・地 域を指定して特恵関税の適用を停止

 

とあります。
では一定要件とは具体的にどのようなものでしょうか?

 

特恵税率を適用したことにより、同種の物品その他用途 が
直接競合する物品の生産に関する我が国の産業に損害を 与え、
又は与えるおそれがあること

当該産業を保護するために緊急に必要があること

 

というのが要件になります。

特定の貨物に対し一般特恵関税の適用を受けさせていても
それが理由で大量に輸入され、著しく競合が増えてしまえば
国内の産業に申告なダメージを与える事になりますので
こういった対応策はいつか使われる日が来るのではないかと思います。

 

このエスケープ・クローズ方式以外にもシーリング方式というのがありました
エスケープ・クローズ方式と似たような制度でしたが
一定の輸入の許容量を予め指定しておくという点で異なりましたが
現在は廃止されております。

 

Filed Under: 一般特恵関税 Tagged With: 停止, 卒業, 原産地証明書, 関税

中小企業を苦しめる人手不足

最終更新日2016年12月16日 By 河副太智 Leave a Comment

日本経済新聞の日銀ウォッチによると今の日本では人材不足が
申告な問題となっているようです。

特に中小企業にとっては死活問題でせっかくのアイディアがあり、
店舗増加等のアクションを起こしても人手が足らずに計画が実行できない
なんていう事が多々起きているようです。

人を募集しても集まらないのであれば企業としては
高い人件費を提示して募集する必要があります。

そして高い人件費を捻出するには様々な努力が必要ですが
そのうちの一つに原価を削る方法がございます。

「販売業」や「飲食業」は貿易と切っても切れない関係にありますので
関税の削減も原価に対して大きな影響を与えると思います。

限界まで原価を削る戦略を用いるには特恵関税を利用した仕入れを
深く考える中小企業も出てくるでしょう。

先行き不透明なこの時代にこのような知識を蓄えていくことは
強力な武器になるでしょう。

ややこしいことが多々ありますが
出来る限りわかりやすくお伝えできるようがんばります。

Filed Under: NEWS Tagged With: EPA, FTA, 中小企業, 人件費, 仕入れ, 削減, 原価, 原産地証明書, 費用, 関税

  • « Go to Previous Page
  • Page 1
  • Interim pages omitted …
  • Page 13
  • Page 14
  • Page 15
  • Page 16
  • Page 17
  • Interim pages omitted …
  • Page 23
  • Go to Next Page »

Primary Sidebar

  Linkedinはこちら  

関税削減.comのニュースレターに
登録して頂くと関税削減マニュアル
pdf版(約500p)が無料になります。
解除はいつでも可能です。

関税削減マニュアルを無料で受けとる

受信ボックスか迷惑メールフォルダを確認して購読手続きを完了してください。



■著者:河副 太智について

■ご質問に回答します。

おすすめの記事

■日EU原産地申告書作成方法
■TPP原産品申告書作成方法
■世界の関税率を直接検索
■税関の事後調査は怖い?
■輸出国税関から調査要請
■関税評価と事後調査
■関税率の調べ方
■世界のFTA/EPA協定文を検索
■HSをネット検索する方法
■日本と海外はHSが違う?
■原産地記号一覧
■ 英語版FTA/EPA学習コース
■全記事一覧

新着記事

  • ニッケルの粉の関税を削減する実例
  • 靴の関税を削減する実例
  • 飴の関税削減事例
  • インドにおける各種輸出入法令に関するアドバイザー紹介
  • バッグ(鞄)のHSコードに対する画像一覧
  • 3DアートペンのHSコードは8516か8477のどちらに分類?
  • ローラースケートプロテクターのHS分類は付属品になるのか
  • ケース、箱、容器のHSコード分類法
  • 吊り棚のHSコードは9403(家具) か 6307(繊維製品)か?
  • 税関事後調査情報は税務署にも繋がっている
  • 税関事後調査でEPA適用が取り消されるケース
  • 税関事後調査でHSコードの誤りから追徴課税になるケース
  • おもちゃのHSコードはどう決まる?(貯金箱の事例)
  • 税関から「会社概要の照会について」が来たら要注意
  • 税関から「会社概要のお伺い」が来たら要注意
  • 税関から「会社概況調査のご案内」が来たら要注意
  • トレッキングポールは「杖」HS:6602に分類される?
  • 元税関職員が語る事後調査を回避する方法
  • 過去の税関輸入事後調査の状況
  • RCEP詳細
  • プールラウンジャーのHSコード分類判例
  • 自動車用アイススクレーパーはHS3926かHS8708か?
  • 部分品と付属品の定義
  • 小売用セットか分離課税か?(オーディオアクセサリー)
  • 国によって異なるHSコード分類解釈
  • コロナ関連医療機器のHSコード一覧
  • 日EU・EPAでREXナンバーの記載は必要か
  • 化学品HSコード分類フローチャート
  • 有機化合物の化学式画像によるHSコード分類表
  • 通商法301の追加関税対象製品をHSコードで検索
  • 中国製品に特恵関税率を適用(RCEP原産品申告書例)
  • コロナ対策品目のHSコード一覧
  • 利用規約の英語版テンプレートを簡単に作成する
  • 税関審査官によって異なるHSコード分類
  • 靴のタリフエンジニアリング(アメリカ向け)
  • 汎用品に分類されるHSコードとサンプル画像一覧
  • 企業が安価輸入品から利益を守るアンチダンピング関税発動法
  • アンチダンピング関税で不当安価な輸入品から利益を守る
  • プラ製自動車部品のHSコードはどう分類する?
  • 日EU・EPA運用における意見相違
  • 日米貿易協定
  • EPAの仕組みを英語で解説して取引先に理解させる
  • 材質分類か用途分類か
  • HS分類の「改正」なのか分類ミスの「訂正」だったのか?
  • 小売り用セット品目のHSコード分類法
  • 関税率表解説の”通常”や”例えば”という文言の解釈
  • HS分類ミスによる追徴課税
  • 口頭事前教示申請でHSコードの分類を行う
  • 部品メーカーが直面する原産地証明への対応
  • ボルトとねじのHSコード分類法

カテゴリー

  • FTA/EPA
    • CTC実例
    • RCEP
    • 原産地規則実例
    • 日EU・EPA
    • 検認、事後確認
  • HSコード
    • HS分類判例
    • タリフエンジニアリング
    • 各国税関による分類事例
    • 意見相違
    • 自動車部品
    • 部分品の原産地規則
  • NEWS
  • WEB集客
  • ツール
  • 一般特恵関税
  • 中国
  • 未分類
  • 特殊関税
  • 税関事後調査
  • 解説書
  • 貿易通関統計
  • 通関英語
  • 関税法
  • 関税評価

旧HS2002,2007,2012へ変換

Copyright © 2025関税削減.com
当サイトの掲載情報を利用することで生じたトラブル及び損害に対しては一切責任を負いません。