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関税削減.com【HSコード分類事例の解説】

世界のHSコード分類事例を用いた関税削減手法を紹介します。

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暫定税率

冷凍牛肉に係る関税の緊急措置

最終更新日2017年8月2日 By 河副太智 Leave a Comment

平成29年7月28日に財務省より冷凍牛肉の関税率を上げるとの
発表がありました。

 

生鮮・冷蔵牛肉及び冷凍牛肉に係る関税というのは元々
暫定税率(一時的に通常より低く設定する税率)という関税の
計算方法により38.5%という設定でした

 

この暫定税率は一定の輸入規定数量内において適用される税率で
この規定量を超えると暫定税率ではなく協定税率を適用する事が
予定されていたものです。

 

以下が実行関税率表の冷凍牛肉の関税率一覧です。

 

冷凍牛肉関税率

 

青のカッコで囲まれた部分が暫定税率となり、
今まで適用されていた38.5%の税率です。

 

この税率が関税暫定措置法「第七条の五第一項」に該当する事に
なった場合上記税率一覧の赤のカッコで囲まれた税率に変更される
という事なります。

 

簡単に言うと平成29年4~6月における冷凍牛肉の輸入数量が
平成28年4~6月における冷凍牛肉の輸入数量の117%という基準を
超えたために今回暫定税率が撤廃され、
協定税率になるという訳です。

 

実際に協定税率の50%が適用されるのは
平成29年8月1日から平成30年3月31日までの間、
EPA税率の適用を受けない冷凍牛肉が対象となります。
(生鮮、製造牛肉に関しては対象外です。)

 

こういった輸入制限措置をセーフガードと呼び
特定の輸入貨物が大量に輸入される事により日本の産業に
悪影響を与える場合に発動させる制度です。

 

日本の産業を保護する目的ではありますが、
外食や小売り産業で値上げが起こり、
消費者に与える影響は大きくなりそうです。

 

日本の輸入牛肉は約9割を米国産と豪州産が占めており、
日本とEPAを結んでいるオーストラリア産の冷凍牛肉は対象外と
なっている為、これから豪州産の牛肉が優位になる可能性があります。

また、大手牛丼チェーンの吉野屋は使用する牛肉の約9割が
米国産冷凍牛肉となっており、大きな打撃が予想されます。

 

今後はEPAの締結状況が大きく市場を左右する事となるでしょう。

今回の件は米国は反発を強めているようですので
今秋の日米経済対話で焦点となるかもしれません。
(とは言ってもWTOで定めれたルールですので反発されても
どうしようもありませんが、、、)

 

話し合いの流れによっては日米自由貿易協定を前進させる事に
なるでしょう。

 

 

Filed Under: NEWS Tagged With: オーストラリア, セーフガード, 冷凍牛肉, 協定税率, 日米自由貿易協定, 暫定税率, 牛肉, 米国産牛肉, 経済連携協定, 自由貿易協定, 豪州産牛肉

関税率、特恵関税率の調べ方

最終更新日2017年9月4日 By 河副太智 Leave a Comment

貨物の輸入前に関税率を知りたいという場合、
基本的に実行関税率表を見て各品目のHSコードごとに確認します。

実行関税率表とはこちらのページでも紹介している分厚い本ですが
税関のHPでも見る事が出来ます。(最新の実行関税率表をクリック)

 

そして輸入したい貨物の類を探し、

実行関税率表の類

 

 

右端の税率をクリックします。

実行関税率表の税率

 

すると各HSコード事に税率が記載されております。

 

関税率種類

関税率の種類が5つに分かれていますのでそれぞれを説明します。

1.基本税率
日本に輸入される貨物に課される基本の税率

2.暫定税率
事情により関税を一時的に高くしたり低くしたりする必要がある場合
この税率を期間限定で使用します。

3.WTO協定
WTO加盟国からの輸入は基本税率ではなくこちらの税率を使用します。
基本的にほぼ通常の輸入はこちらのWTO協定税率を使用します。
WTO加盟国一覧はこちら

4.特恵GSP
一般特恵関税と呼ばれ後進国からの輸入に対して通常の税率よりも
低い税率が適用される事が一般的です。

5.特別特恵LDC
4.の一般特恵制度対象国よりももっと後開発途上国からの輸入品に対する
特恵関税制度です(基本的に関税無税)

上記5つが関税率の種類になります。
かなりややこしいですが基本的にはWTO税率と特恵関税率を比較する事が
多くなると思います。

 

 

上記で紹介した税関HPからHSコードと税率を検索する方法ですが
関税協会のwebタリフというHSコード検索システムの方が
見やすい上、キーワード検索もできますのでお勧めです。

Filed Under: 一般特恵関税 Tagged With: EPA, FTA, GSP, HSコード, LDC, WTO, 原産地証明書, 品目別分類規則, 基本税率, 実質的変更基準, 暫定税率, 関税

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