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関税削減.com【HSコード分類事例の解説】

世界のHSコード分類事例を用いた関税削減手法を紹介します。

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HSコード

日タイFTA/EPAでの綿織物の減免税

最終更新日2017年6月30日 By 河副太智 Leave a Comment

タイで製造された綿織物に対し特恵関税適用の対象とする手順を
説明します。

 

以下の図をご覧ください。

 

日タイFTA/EPAを使用した綿織物の製造工程

※JETROセミナースライドより引用

 

 

緑の丸にあるのが完成品の綿織物です。
原料は青の丸にある中国からの綿糸です。

完成品のHSコードは5208となりますのでこちらの原産地規則を
確認して中国の原料を使用していても特恵関税適用の対象となる
かどうかを確認しましょう

 

 

以下が製品の綿織物HSコード5208に対する原産地規則です。

 

5208項から第5212項までの各項の産品への第5204項から第5207項
までの各項の材料からの変更
(織物がいずれかの締約国において浸染され、
又はなせんされる場合に限る。)

 

 

中国から調達した綿糸はHSコード5205なので上記の
5204項から5207項の間に含まれます。

 

※今回の場合は原産地規則を満たすために2つの条件が必要です。

 

まずは項の変更(HSコードの頭4桁が原料と製品で異なる事)
これは糸(5205)から織物(5208)に変更されているのでクリアです。

 

次にその下のかっこ書きが重要で、織物がいずれかの締約国にて
色付けされている事を要するという事です。

 

 

もう一度製造工程画像を見てみましょう

 

 

日タイFTA/EPAを使用した綿織物の製造工程

 

糸が中国から締約国であるタイに輸出され、タイにて製織され、
捺染が行われております。

 

つまりこれは締約国で色付けの作業が行われたという事ですので
無事にタイ原産品として認められ、
特恵関税の適用対象となります。

 

 

こういった条件を加工工程基準といいます。

 

原産地規則は一つだけではなくこのようなパターンのように
複数の条件をクリアする必要がある場合があります。

かっこ書きは見過ごしがちですので注意が必要ですね。

 

Filed Under: FTA/EPA, 原産地規則実例 Tagged With: 1次材料, 1次製品, 2工程ルール, 2次製品, EPA, FTA, HSコード, タイ, 一次原料, 二次原料, 加工工程基準, 原産地証明書, 品目別分類規則, 実質的変更基準, 捺染, 糸, 経済連携協定, 織物, 製織, 関税, 関税分類変更基準

輸出国側にて車の関税を削減(累積)

最終更新日2017年6月29日 By 河副太智 Leave a Comment

第三国の原料を使用して、日本で車を組み立てて
海外へ輸出し、相手国側での関税を削減する方法を考えてみます。

 

今回はタイ向け輸出を例に挙げます。

 

タイ向け車の輸出で関税削減

※JETROセミナースライドより引用

 

この例ではアメリカから部品を日本が輸入し、
それを加工して部品Bを製造しているものと
中国から調達した部品をタイにて製造し、
部品Cとなっており、その2つを使用して車が完成します。

 

 

 

 

まずアメリカからの部品Bについてですが
自動車用部品のHSコードは8714.99となり、原産地規則は
「原産資格割合が四十パーセント以上であること」が条件です。

 

(1000-600)/1000=40 となりますので
原産地割合(QVC)は40%となりますので日本産となります。

他方中国からの部品Dはタイにて加工され部品Cとなります。

 

部品Dは金額的には原産地割合(QVC)を満たしませんし、
自動車部品から自動車部品への変更であれば関税分類変更基準も
満たさない事になってしまいます。

 

そこで救済規定を使います。
今回使用するのは累積規定(Accumulation)です。

 

日タイ協定第29条に以下のような規定があります。

 

 

日タイFTA/EPA協定文

 

 

 

よくわからない文章ですが
要するに日本からタイに輸出してタイで減免税を受けるのであれば
タイ産の原料は自国のタイのものであるので
締約国である日本産と同じ扱いをしてよいということです。

 

 

 

これにより部品Bも部品Cもそれぞれ日本産とみなされ
無事車はタイにて特恵関税適用の対象という事になります。

 

累積規定は色々使えますので是非覚えておきましょう。

 

 

 

 

Filed Under: FTA/EPA, 原産地規則実例 Tagged With: 1次製品, EPA, FTA, HSコード, QVC, 一次原料, 二次原料, 付加価値基準, 協定文, 原産資格割合, 品目別分類規則, 実質的変更基準, 日タイEPA, 日タイFTA, 累積, 経済連携協定, 自動車, 自由貿易協定, 車, 関税, 関税分類変更基準

服の関税を削減するには

最終更新日2017年6月28日 By 河副太智 Leave a Comment

服に関しましてはどこの国でもある程度の関税がかかります。
日本の関税率も高めで10%前後となっております。
輸入であろうとも相手国での輸入であろうとも
特恵関税の適用の可否は気になるところです。

 

では日本への服の輸入における特恵関税適用例を紹介します。

 

 

服の関税を削減するための図

※JETROセミナースライドより引用

 

 

 

凄まじい文字数の為読むのをためらうかもしれません。

上記スライドの内容を細かく分解して解説していきます。

 

 

まず基本として原産地規則の確認をします。
輸入する貨物は女性用の編み物のジャケットですので
HSコードは6104.32となります。

 

HS6104.32の原産地規則は以下のようになります。

第六一・〇一項から第六一・一七項までの各項の産品への他の類の材料からの変更(第五〇・〇七項、第五一・一一項から第五一・一三項までの各項、第五二・〇八項から第五二・一二項までの各項、第五三・〇九項から第五三・一一項までの各項、第五四・〇七項、第五四・〇八項、第五五・一二項から第五五・一六項までの各項又は第六〇類の非原産材料を使用する場合には、当該非原産材料のそれぞれがいずれかの締約国又は東南アジア諸国連合の加盟国である第三国においてメリヤス編みされ、又はクロセ編みされた場合に限る。)

 

 

はい、こちらも読む気がしませんね、
そうなんです服系の原産地規則は非常に難解なのです。
でもコツをつかめばそんなでもありません。

 

 

シンプルに考えればFTA/EPA締約国のタイから輸入した服は
特恵関税適用の対象となりますが、
その服の原料のいくつかが外国産という事なので
これらを使用しても服はタイ産と認められるかが焦点となります。

 

 

綿糸、ボタン、まえたての3つがタイ以外の国から調達されております。
これら第三国の原料を使用してタイ産と認められるのでしょうか?

 

 

では先ほどの服の原産地規則の赤色の部分をご覧ください。

第六一・〇一項から第六一・一七項までの各項の産品への他の類の材料からの変更(第五〇・〇七項、第五一・一一項から第五一・一三項までの各項、第五二・〇八項から第五二・一二項までの各項、第五三・〇九項から第五三・一一項までの各項、第五四・〇七項、第五四・〇八項、第五五・一二項から第五五・一六項までの各項又は第六〇類の非原産材料を使用する場合には、当該非原産材料のそれぞれがいずれかの締約国又は東南アジア諸国連合の加盟国である第三国においてメリヤス編みされ、又はクロセ編みされた場合に限る。)

 

これは完成品のHSコードが6101から6117までであれば
第三国の原料を使用していても
その第三国の原料のHSと製品のHSの類(HSコード頭2桁)の変更
があれば締約国(タイ)での原産品とします。という事です。

 

 

先ほどの女性用ジャケットのHSコードは6104ですので
原産地規則にあるHSコード6101から6117までの範囲内です。
ということは第三国の原料のHSコードの頭2桁が変わっていれば
タイ産になるという事です。

 

という事は

 

 

上記2点はマレーシアから調達した第三国の原料ですが
HSコードの頭2桁は52と96である事から
ジャケットのHS頭2桁61から変更されております。

という事でこの2点に関しては原産地規則を満たすという
事になります。

 

 

では次に行きましょう

 

赤字の部分をさらっとご覧ください。

第六一・〇一項から第六一・一七項までの各項の産品への他の類の材料からの変更(第五〇・〇七項、第五一・一一項から第五一・一三項までの各項、第五二・〇八項から第五二・一二項までの各項、第五三・〇九項から第五三・一一項までの各項、第五四・〇七項、第五四・〇八項、第五五・一二項から第五五・一六項までの各項又は第六〇類の非原産材料を使用する場合には、当該非原産材料のそれぞれがいずれかの締約国又は東南アジア諸国連合の加盟国である第三国においてメリヤス編みされ、又はクロセ編みされた場合に限る。)

 

これは何を言っているかと言いますと
先ほどHSの頭2桁が変更になっていれば原産地規則を満たすと
申し上げましたが、上記の赤色に該当するHSコードの場合は
例外であり、HSの頭2桁の変更だけでは原産地規則を満たさない
という事です。

 

アラビア数字に直すと
HSコードの5007と5407と5408と60
5111から5113まで
5208から5212まで
5309から5311まで
5512から5516まで
のものは第三国の原料であった場合頭2桁の変更だけでは
原産地規則は満たせません。

 

では今回使用する原産品を見てみましょう

 

 

HSコードは60から始まっておりますので原産地規則の
例外に該当してしまいます。

 

第六一・〇一項から第六一・一七項までの各項の産品への他の類の材料からの変更(第五〇・〇七項、第五一・一一項から第五一・一三項までの各項、第五二・〇八項から第五二・一二項までの各項、第五三・〇九項から第五三・一一項までの各項、第五四・〇七項、第五四・〇八項、第五五・一二項から第五五・一六項までの各項又は第六〇類の非原産材料を使用する場合には、当該非原産材料のそれぞれがいずれかの締約国又は東南アジア諸国連合の加盟国である第三国においてメリヤス編みされ、又はクロセ編みされた場合に限る。)

 

 

でもよく見るとこの綿製ループドパイル織物はタイ産ですので
もともとタイ産という事で原産地規則を満たします。

 

しかし、もしこれが第三国から調達した貨物であったら
どうなるのでしょうか?

 

第六一・〇一項から第六一・一七項までの各項の産品への他の類の材料からの変更(第五〇・〇七項、第五一・一一項から第五一・一三項までの各項、第五二・〇八項から第五二・一二項までの各項、第五三・〇九項から第五三・一一項までの各項、第五四・〇七項、第五四・〇八項、第五五・一二項から第五五・一六項までの各項又は第六〇類の非原産材料を使用する場合には、当該非原産材料のそれぞれがいずれかの締約国又は東南アジア諸国連合の加盟国である第三国においてメリヤス編みされ、又はクロセ編みされた場合に限る。)

 

 

つまり上記で指定されているHSコードに該当する品は
締約国であるタイか東南アジア諸国連合のどちらかで編まれた物
しか原産品として認めないという事なのです

ここが服系の原産地規則のクリアしにくい難点です。

簡単にいえばほとんどの場合、服の第三国原料で上記HSに該当
する原料であれば糸を輸入して締約国等で編むという形が
一番手っ取り早いという事です。

 

 

では最後の原料です。

 

 

 

フィリピン産の前立てのHSコードは6117です。
完成品の女性用ジャケットのHSコードは6104ですので
HSコードの頭2桁が変更されておらず、原産地規則を満たせません。

 

たった一つこの原料があるせいで全てがパアです。
さあどうしましょうと困った時には救済措置を検討します。

 

ここで使える救済措置はDMI(僅少の非原産材料)です。
僅少の非原産材料解説ページはこちら

 

 

この救済措置を使えば少量の非原産材料を非原産材料として
カウントしなくても良いという特例です。

 

日タイEPAで僅少の非原産材料が使えるリストを見てみましょう

 

 

 

 

拡大↓

 

 

 

女性ようのジャケットはHSコード6104に該当しますので
上記の表の第54類から第63類の中に該当しますので
フィリピン産のまえたてがジャケットの重量の10%以下であれば
非原産材料とみなされないという事です。

 

 

 

 

今回の例ではジャケットの重量は550グラム
まえたては20グラムとなっております。

よってまえたてが占める重量は3.6%となり10%を下回り、
原産地規則を満たすという事になります。

 

この僅少の非原産材料の救済規定を使うには以下のような
原産性確認書類を用意する必要がありますので参考にしてください。

 

 

※JETROセミナースライドより引用

 

 

 

いかがでしたでしょうか?
服の原産地規則はかなりややこしいですが
一度理解すれば次回からはスムーズに判断ができると思います。

 

服の輸出入を専門としている方は是非この原則をマスターして
よりスムーズな貿易を行っていただければと思います。

 

 

 

Filed Under: FTA/EPA, 原産地規則実例 Tagged With: 1次材料, 1次製品, EPA, FTA, HSコード, 一次原料, 僅少の非原産材料, 加工工程基準, 原産地規則, 原産地証明書, 品目別分類規則, 実質的変更基準, 服, 経済連携協定, 譲許表, 関税, 関税分類変更基準, 非原産材料

野菜果物等を輸出先で減免税を受ける

最終更新日2017年6月27日 By 河副太智 Leave a Comment

野菜や果物などの農産物を輸出する際、
相手国での関税率は頭の痛い問題かと思われます。

日本産は品質が良いのですが海外からみれば割高です。
そこで相手国での関税は少しでも安くしたいと考える事でしょう。

もし輸出先がFTA/EPA締約国であり、該当の野菜、果物の関税が
原産地証明書によって減免税の恩恵を受けられるのであれば
是非原産地証明書付きで輸出したいところです。

相手国での関税率とFTA/EPAの特恵関税率を事前に把握できれば
バイヤーとの交渉段階でも有利に話を持っていけるかもしれません。

基本的に野菜や果物は日本で収穫したものであれば
原産地規則上「完全生産品」となるでしょう。

しかし、原産地証明書取得の際は海外から輸入したものを
日本産と偽って原産地証明書の発行を行う事を防ぐために
完全生産品である事の証明書を要します。

 

完全生産品の証明書は以下のようになります。

 

完全生産品証明書、輸出者名義

※JETROセミナースライドより引用

 

 

 

この原産地証明書は丸々青果貿易株式会社という輸出者が
原産地証明書を発行する際に輸出者名義で作成するものです。
5年間の保存義務のある書類です。

 

 

また、丸々青果貿易株式会社という輸出者が農家から
購入した野菜、果物を輸出するという場合は添付資料で
その農家からも完全生産品であることの証明書を要します。

 

以下に例を掲載します。

 

 

完全生産品証明書 農家から発行

※JETROセミナースライドより引用

 

 

この証明書は阿智農園から丸々青果貿易株式会社に対し
日本(長野)にて収穫した果物を販売しましたという証明書です。

 

単に輸出者が完全生産品だと主張するだけでは足りず
生産、収穫現場までさかのぼって原産性を証明する必要があります。
こちらの証明書も5年間の保存義務があります。

 

生産者からこういった書類をもらうのが難しいというケースも
あるかと思いますが、この書面によって継続的契約が結べるので
あればきっと協力してくれると思います。

農家の方はHSコードと言われても何が何だかわからないで
しょうから、書式は輸出者が作成し、農家の方に署名と印を
もらうだけという形が望ましいかと思います。

Filed Under: FTA/EPA Tagged With: EPA, FTA, HSコード, 原産地証明書, 完全生産品証明書, 果物, 添付書類, 生産者, 証明書, 農家, 野菜, 関税

バターの関税を削減する方法

最終更新日2017年6月23日 By 河副太智 Leave a Comment

先日ガイアの夜明けにてバターの価格が規制により高騰していると
いう事を知りました。

マーガリンは体に悪いので極力バターを買いたいところですが
確かにバターは高いです。

そこでバターの関税を調べてみました。

税関HPの実行関税率表を見てみるとバターはHSコード0405.10に
該当し、 農畜産業振興機構や関税割当を使わずに輸入する場合、
関税率は29.8%となり、更にキログラム当たり179円の関税となり
確かに物凄く高くなることがわかります。

 

ではFTA/EPAを使って関税の減税ができないかと考えましたが
バターはどの国に対しても減免税の適用はありません。

そこでもう一度実行関税率表をよく見ると

チーズ 特別特恵 関税率

 

 

特別特恵という制度を利用すればチーズの関税は無税になります。

 

特別特恵とは一般特恵制度の一部でして
後進国のなかでも特に後進国であると指定された国からの
輸入貨物について適用されます。

特別特恵適用国の一覧は税関HPにあり、国名の横に「*」印がある
国がその対象となります。

 

ではこれら特別特恵適用国にバターの原料を第三国から調達し、
特別特恵適用国にてバターを製造した場合、
原産地規則を適用させて関税を無税にできるのかを考えてみます。

 

この場合は先に一般特恵用の品目別分類規則を確認します。

するとバターのHSコード0405.10に該当する規則があります。

 

 

わかりにくい日本語ですが、

酪農品、鳥卵、天然はちみつ及び他の類に該当しない食用の動物性生産品のうち卵黄以外のもの

とありますので要は酪農品に該当したら品目別分類規則の適用が
あるという事でその横にある原産地規則を見てみます。

 

 

 

第三国からバターの原料を調達してもそれがHSコードの4類に該当
する場合は原産地規則を満たさないということになります。

HSコード4類の一覧をご覧ください。
ここで列挙されている品目がバターの原料になっていると
特恵関税の適用は受けられません。

 

残念ながらHSコード4類には牛乳も含まれております。
個人的にニュージーランド産や日本産の牛乳を原料にしたバターを
特別特恵受益国で生産すれば安くおいしいバターができるかと
思いましたがそうもいかないようですね。

 

 

 

Filed Under: 一般特恵関税 Tagged With: 1次材料, 1次製品, HSコード, バター, 一次原料, 原産地証明書, 品目別分類規則, 後進国, 特別特恵関税, 関税, 関税分類変更基準

金型輸出で関税免除 日タイEPA②原産性確認書類

最終更新日2017年6月22日 By 河副太智 Leave a Comment

日本から金型をタイ向けに輸出し、タイで特恵関税を適用する場合の
シミュレーションがJetroセミナースライドで紹介されていましたので
シリーズ方式で数回に分けて紹介していこうと思います。

金型輸出で関税免除 日タイEPA①の続きです。

前回の記事では金型輸出の際の原産地規則の満たし方を紹介し、
今回はその原産性を証明する為の書類の作成方法です。

この書類は原産性確認書類と呼ばれ、商工会議所にて
原産地証明書の発給を要請する際に必要であったり、
相手国での通関時、あるいは通関後に相手国側税関の要請で
要求される可能性のある書類で原産地証明書発給から5年間保存が
義務付けられております。(協定により異なる)

 

では原産品確認書類とはどういうものかご紹介します。

 

原産品確認書

※Jetroセミナースライドより引用

この例では角々金型株式会社という架空の会社の作成した
原産品確認書類を使用して説明します。

上記の書式に品名、向け先、利用する協定、採用した原産地規則と
計算方式を記載します。

控除方式とあるのは500万円の貨物の内48万5千円だけが
第三国にて生産されたものであり、残りは日本産ですよという
計算方法の事です。

 

この計算方法の詳細は前回の記事で紹介した例を再度掲載します。
48万5千円分が台湾からの第三国原料という事がわかります。

 

原産品確認書価格の根拠一覧

 

更に先ほどの原産品確認書に続きがありまして、
上記画像のようにそれぞれの原料の品名、価格、HSコードなどを
列挙した一覧も添付資料として必要です。

 

その例が以下のようになります。

 

 

原産品確認書添付資料

※Jetroセミナースライドより引用
 
非常に細かくて見づらいのですが全て必要な情報です。
相手国税関へ提出しやすいように英語訳も一緒に記載すると
後々便利です。

 

更にまだあります。
一次製品が日本産である場合、
日本産であるという証明も添付で必要です。
製造証明書、収穫証明書、宣誓書などと呼ばれます。

 

以下に宣誓書の例を記載します。
(シッパー名と品名は金型の例とは異なりますが
書式はこういったものになります。)

 

※Jetroセミナースライドより引用

 

 

 

 

 

原産地証明書発給の際と発給後5年間はこのような
原産品確認書とそれを証明する添付資料が必要という事です。

 

多くの書類と多大なる手間をかけるケースもございます。
がんばりましょう。

 

Filed Under: FTA/EPA Tagged With: 1次材料, 1次製品, 2次製品, EPA, FTA, HSコード, NAFTA, TPP, 一次原料, 原産品確認書類, 原産地規則, 原産地証明書, 原産性確認書類, 関税, 非原産材料

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