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関税削減.com【HSコード分類事例の解説】

世界のHSコード分類事例を用いた関税削減手法を紹介します。

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原産地証明書

特恵関税使用可否チェックの順番

最終更新日2016年12月18日 By 河副太智 Leave a Comment

輸入する貨物が決まった後、原産地証明書を使用して特恵関税を
適用した申告をする場合、特恵関税が確実に使えるようにチェックするには
以下の手順で確認を行ってください。

1.その貨物に対し使える特恵の種類
一般特恵関税か特別特恵関税かあるいは両方使用可能か

2.両特恵制度が使用可能であればそれぞれのHSコードの税率をチェック
特別特恵関税率が一般より同じか低い場合は一般特恵は使用不可

3.原産地証明書発行国の完全生産品か第三国の原料を含むか
グローバルサプライチェーンの発達により、完全生産品だけでなく
元の原料や一部の原料に第三国のものが使用されるケールが多い

4.上記3のチェックにより第三国の原料を含む場合
その国が生産国と判断できる実質的変更基準をクリアしているかを確認
輸入貨物のHSコードを調べ、品目別分類規則の有無を確認する
EPAの品目別分類規則
一般特恵の品目別分類規則

上記の品目別分類規則が無ければ特恵の一般ルールを調べ
実質的変更基準を満たす貨物かどうかを確認

5.特恵適用可能であれば原産地証明書を発行する。

 

非常に面倒ではありますが
輸入通関時にもめないよう、上記の手順を踏むように心がけて下さい。

 

Filed Under: FTA/EPA, 一般特恵関税 Tagged With: EPA, FTA, HSコード, 原産地証明書, 品目別分類規則, 実質的変更基準, 関税

一般特恵(GSP)とEPAが両方存在する国

最終更新日2019年5月7日 By 河副太智 Leave a Comment

一般特恵関税(GSP)とEPA特恵関税(FTA/EPA)の両方が適用できる場合
どちらを選ぶかは慎重になる必要があります。

例えば当記事執筆時点(2019年5月現在)ではインドからの輸入貨物の場合
一般特恵関税もEPA特恵関税も両方使える貨物が存在しますが
品目よってはこの選択を誤ると原産地証明書自体使用不可になる危険性があります。

関税の種類には以下の5つがあります。

1.EPA特恵税率(FTA/EPAで使用)
2.一般特恵税率(GSPで使用)
3.WTO協定税率(WTO加盟国で使用する税率)
4.暫定税率(政策等により一時的に決定された税率)
5.基本税率(基本ベースの税率)

この5つの税率の中で優先順位がありますので
その優先順位に従ってする必要があります。

但し、EPAとGSPの両方に税率の設定がある場合注意が必要で、
どちらも使用できる場合もあればEPAでの関税率しか選択できない場合もあります。

以下関税暫定措置法施行令第25条第4項の表の3項から一部抜粋

法第八条の二第二項に規定する同条第一項の規定による
関税についての便益を与えない物品…

第十条の二各号に掲げる国際約束において
関税の譲許が定められている物品であつて、
それぞれの国際約束の我が国以外の締約国のうち
一般特恵受益国を原産地とするもの

(当該物品の当該国際約束に基づく関税率が法第八条の
二第一項各号に定める税率を超えるものを除く。)

これはつまり以下のような式によってGSPとEPAの両方が使用可能かどうかを
判別することになります。

①GSP税率 < EPA税率 = 両方適用可
②GSP税率 ≧ EPA税率 = EPA税率のみ適用可

また、LDCの場合(税率に関係なく両方適用可能)
(関税暫定措置法施行令第25条第2項第6号、第7号)
となっております。

 

例えばインドからの輸入貨物で
一般特恵関税(GSP)が5%でEPA関税が5%であれば
それだけで一般特恵関税は使えません。

更に一般特恵関税(GSP)が5%でEPA関税が4%の場合も
一般特恵関税は使えません。

また、上記とは別のパターンで一般特恵関税(GSP)がEPA関税よりも低く、
両方選択できる品目はどのようなものなのか、
一例としてインド産の「生鮮でないおたねにんじん」HS1211.20-900を挙げてみます。

 

一般特恵関税(GSP)率は無税となっておりますが

日インドEPAの関税率を見ると2.2%になっております。

これにより以下の式が成立しますので、GSPもEPAも両方適用可能となります。

①GSP税率 < EPA税率 = 両方適用可

 

原産地証明書を使用して関税を免除するには
一般特恵関税率(GSP)、EPA関税率両方の存在を確認し、それぞれの税率を比較し、
低い方を選ぶ必要があります。

一般特恵関税を使う方が慣れているからという理由でFORM-A(GSP)を取り寄せ、
その貨物の一般特恵関税率がEPA関税率より高ければ輸入通関時に特恵関税が
適用されなくなる場合もありますので関税の種類と優先順位にはご注意下さい。

Filed Under: FTA/EPA, 一般特恵関税 Tagged With: EPA, FTA, HSコード, 原産地証明書, 品目別分類規則, 実質的変更基準, 関税

一般ルールか品目別分類規則か

最終更新日2016年12月18日 By 河副太智 Leave a Comment

特定の国からの輸入貨物をその国の発行する原産地証明書を使用して
特恵関税の適用が受けられるかを検討する際、
必ずその国以外の原料を使用して製造された貨物かどうかを
確認する必要があります。

もしその国以外の国の原産材料を使用しているのであれば
実質的変更基準を満たしてその原産地証明書を発行した国の
原産であるという事を証明する必要があります。

その実質的変更基準を満たすかどうかという点で考慮するのが
一般ルールか品目別分類規則という事になります。
※実質的変更基準についての記事

一般ルールとは一般特恵関税を使用する貨物全体に対して
包括的に適用するルールであり、
品目別分類規則とは各貨物のHSごとに定められる実質的変更基準です。

どちらのルールが上かというと品目別分類規則が上と考えてください。

輸入したい貨物が第三国の原料を使用している場合
一般ルールはクリアしていても
その貨物に対し個別のHSコードに品目別分類規則がある場合、
品目別分類規則が満たされていないとその国の原産とは認められません。

 

ですので実質的変更基準を満たすかどうかを検討する際は
まず該当貨物のHSコードに対し品目別分類規則があるかどうかを確認して
品目別分類規則が無ければ一般ルールを検討するという形をとります。

以下の図をご覧ください。

一般ルールか品目別分類規則

これは一般特恵関税(GSP)と特別特恵関税(FTA/EPA)の一般ルールです。
※税関発行のセミナー資料14P

「品目別規則に規定のない産品は一般ルールを適用する」とあります
一般ルールより品目別分類規則の方が上という事です。

輸入する貨物のHSコードに対し品目別分類規則が無ければ
上記のルールが適用されます。

一般特恵関税の一般ルールは他の項の材料からの変更という事で
とてもシンプルです。

しかし特別特恵関税に関しては少しハードルが下がる物もあります。
アセアン全域EPA、スイスEPA、ベトナムEPA、に関しては
他の項からの変更を満たせなくても付加価値基準40%以上あれば
実質的変更基準を満たす事になります。

インドEPAの場合は少し緩い基準になります。
他の項からの変更ではなく号の変更が一般ルールの基準となります。
HS4桁の変更でなくても6桁の変更であれば良いので
この点は幅広い第三国貨物も対象に入るという事になり,
付加価値基準は35%だけインドで加算されればよいという事になります。

その他のEPAに関しては一般ルールは存在しないため、
全ての貨物に対し品目別分類規則を検討する必要があります。

 

 

 

 

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品目別分類規則3種類

最終更新日2016年12月18日 By 河副太智 Leave a Comment

品目別分類規則は大きく分けて3つあります。

1.関税分類変更基準
2.付加価値基準
3.加工工程基準

の3つです。

この基準によって複数の国の原産材料からなる製品の
原産地を特定します。

基本的には品目別に上記3つの基準の内、
一つか二つが使われている場合が多いのですが
HS3916から3926の日本とタイのEPAに関しては
上記基準の3つが使用されているのでちょっと紹介させてください。

品目別分類規則3種

 

HS3916から3926の日本とタイの品目別分類規則です。

第三国の原料を使用してHS3916から3926のうちどれかの製品になる場合

1.関税分類変更基準
2.付加価値基準
3.加工工程基準

の3つの内いずれかを満たせば良いという事になり、
全てを満たさなくてはならないという意味ではございません

 

画像の①、②、③の分の区切りを見て下さい。
①と②は句読点「、」で区切られており、
②と③は「又は」で区切られております

この区切りの理解は非常に細かいのですが重要です、
「句読点」と「又は」が複数の品目別分類規則の内一つだけを
満たせばよいという考え方になりますのでご注意ください。

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加工工程基準とは

最終更新日2016年12月18日 By 河副太智 Leave a Comment

品目別分類規則にある加工工程基準について
税関のセミナー資料の18Pに詳しい解説があります。

加工工程基準については化学品の例がございます。

加工公的準

化学式が苦手な方にはイメージしづらいかもしれませんが
がんばりましょう。

上記の例では日本とタイのEPA(特別特恵関税)についての例ですが
考え方としては一般特恵関税の加工工程基準と同じです。

タイ産のアクリル酸エチルの品目別分類原産地規則を見てみましょう

加工工程基準2

テキストの色を反転させた部分に注目してください。

使用される非原産材料についていずれかの締約国において
化学反応、精製、異性体分離の各工程
若しくは生物工学的工程を経ること

こちらが加工公的準で、この条件を満たしていればHSの変更や
付加価値基準を満たす必要はありません。

化学品には加工工程基準が使われる場合が多く、
また、繊維製品にもよくあるようです。

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付加価値基準とは

最終更新日2016年12月18日 By 河副太智 Leave a Comment

品目別分類規則にある付加価値基準について
税関のセミナー資料の17Pに詳しい解説があります。

付加価値基準
付加価値基準

こちらの例では日本とフィリピンのEPAの例ですが
付加価値基準の理解という点では一般特恵でも同じ考え方です。

この例ではHSコード2202.90のジュースをフィリピンで製造しており、
原料は別のA国の物を使用しております。

HSコード2202.90の品目別分類規則を見てみると(※一般特恵の例)
以下のように記載してあります。

第二二・〇二項に該当する物品以外の物品からの製造
(非原産品割合が四〇%以下となる製造に限る。)

つまりA国からの原料であるジュースに対しフィリピン国内での
労務費や製造経費、利益が加算され、その付加価値の価格が
完成品の40%以上であればフィリピンの原産として認めるというものです。

100円のジュースであれば
A国の原料が60円以内に収まり、
フィリピン国内での付加価値が40円以上であれば
フィリピン国産として認められるわけです。

 

この場合はHSの頭4桁の項の変更ルールは適用されませんので
フィリピン国内(製造国)での付加価値がどれくらいあるかで判断されます。
ちょっと算数が必要で面倒ですが、
是非上記セミナー資料をご活用ください。

 

次回は加工工程基準についてご説明します。

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